情報を伝える「インフォグラフィックス」

これはTwitter上で孫泰蔵さんが、ツイットした書評です、とても判りやすいので、まとめさせてもらいました。

ニュースや解説など、複雑でイメージしづらい内容を視覚的な表現で読者にわかりやすく情報を伝えるグラフィックデザインを「インフォグラフィックス」というそうだ。

イ ンフォグラフィックスのプロが作った図表は非常にわかりやすい。左脳で内容を論理的に理解するだけでなく、右脳で直感的に全体を把握することができるの で、頭の中にカシャッと写真を撮るようにイメージを記憶することができる。だからとても覚えやすい。覚えやすさは深い理解につながる。

複雑な情報をあつかう現代において、インフォグラフィックスはコミュニケーションデザイン手法として今後ますます重要になるのではないだろうか。そんなインフォグラフィックスの専門家たちが製作にあたって心がけているのは次の5つだそうだ。

①「Attractive」(見る人の目と心を引きつける):「ん?なにこれ?」と、なにかいつもと違うものがそこにあるという状態を作ることにより、相手の関心を引く仕掛けをつくる。しかしそれは奇をてらうようなものではなく、相手を共感させるものでなければならない。

②「Clear」(伝えたい情報を明確にする):そのデザインは何のために、誰のためになされるものなのか目的をはっきりさせ、何を伝えたいのか、何を理解してもらいたいのか、コンセプトをはっきりさせる。

③「Simple」(必要な情報だけに簡略化する):膨大な情報の中から本当に必要なものだけを選び出す。一瞬で何を伝えたいのかがわかるような、最小限のもので最大限の効果をもたらす情報だけを残すべき。

④「Flow」(目の流れに沿う):人間の目の動く順番を意識して情報を配置する。何かを読むとき目は左上から右下へ動くので、そのことを意識してレイアウトを決める。時間の流れも同様で、左上の過去から右下の現在・未来へ、という構図にする。

⑤「Wordless」(文字がなくても理解させられる):インフォグラフィックスは文字の説明なしでも理解され、世界共通言語になることを目指すのが究極の目標である。「伝えたい」という気持ちから自然に相手を思いやり、「伝わる」デザインでなければならない。

ビジネスの世界でも顧客やパートナー、同僚など社内外の相手に考えを正確に伝えなければならない局面はたくさんある。デザイナーだけでなくすべての人がこのインフォグラフィックスという情報デザインの技法を学ぶべきだと感じた。

木村博之著「インフォグラフィックス 情報をデザインする視点と表現」(誠文堂新光社)を読んで、今朝はそんなことを感じた。

誠文堂新光社の紹介ページ

http://www.seibundo-shinkosha.net/products/detail.php?product_id=2795

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