1998.4.13
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特集:そろそろアナログな時代でしょう。

2:中年の趣味? DIY、ガーデニング、
フリーマーケット。

 前ページで書いたような理由でDIYという言葉を使っているのだが、郊外の大型の日曜大工センターに限る話ではない。大きく言えば東急ハンズや伊東屋など文具画材店から、果ては材木屋やリサイクルショップまで、あらゆる道具や材料の入る所はDIYなのだ。
 男性の場合だとなぜか、道具や材料の売ってる店に入るとワクワクした気持ちになる。なぜなのだろうか。それは男性の本能である。自分の身体から何かを生み出したい(種族と言う意味)と言う性的な本能があるからではないだろうか。
(ちょっと大げさかも知れないが、何か本能が関係している気がするのである。子供欲しくない人もいるので、すべての人にはあてはまらないが・・・)
 まあそれでもとりあえず郊外のDIYセンターに行ってみよう。そこには大工道具から材料、園芸用品から植物、家庭用品、カー用品などなんでもあるといっていいだろう。今から20年位前にロケでなどでハワイやグアムへ行ったとき、こんなお店に入っては買いだめして、帰りのトランクを重くしていたのを思いだす。たとえば木製の便座を買ってきた友人がいたが、税関で変な顔をされたと言う。私が欲しかったモノにMacのゴミ箱アイコンのようなアメリカのブリキのゴミ箱が欲しかったが、さすがに持ってこれなかった。また、その頃の1ドルは360円もした時代でした。そのようなアメリカ製のモノが安くたくさん並んでいるのである。
garage_life.jpg写真
男のロマン?このような本も出版されている。
 男性の中にもう一つの憧れがある。アメリカの大きなガレージと芝生のある広い庭である。ガレージの場合もちろんその中に自動車やバイクがあるということがあるが、もうひとつその空間では何でもできる創造作業場になるということではないだろうか。
 たとえば、Appleコンピュータはガレージで始まったと言うのは有名な話だが、日本のガレージじゃ、クルマを出したら、路上駐車になってしまうし、その狭く壁も屋根もないような駐車場とアメリカのガレージは大きく違うのである。つまりアメリカン・ドリームは日本では夢見ることはできないのだ。
 DIYを感じさせるガレージ。これも「自分で作る愉しみ」を感じさせる場所である。

そこでDIYをする、夢見る場所を作りたいと考える
それは物置か、ミニガレージか。

 家の中に自分の趣味の場所を確保するのもむづかしい時代かも知れないが、最初の一歩を踏み出さなければ、夢は見られない。しかしその場所を作る夢をみることが最初の第一歩ともいえるのである。
 そのような第一歩を踏み出した人たちのためにその後どんなことがあるのかを紹介できればと思う。 

●DIYセンターへ行くと欲しい工作道具がいっぱい。

 DIYショップには基本的には木材加工用の電動工具がいっぱいあるのだが、それを使って木材工芸品を作るわけではない。まずは日常生活の中の修理や家具などを作るわけだ。すると木材だけというわけにもいかない。電気工事も塗装もする必要がある。場合によっては庭の手入れや植木の手入れもあるだろう。
 そうなのだ、DIYは日曜大工とは違うのだ。ある時は大工、ある時は電気屋、またあるときは左官屋であり、植木屋、水道工事屋とあらゆる業種をやることになるのが、DIYなのである。
 まあ、普通の家庭のお手伝いの範疇は日曜大工と言うかもしれないが、ガレージ作りやガーデニングとかになると趣味とか道楽といって良いだろう。そして今ちまたで流行っているのがガーデニングである。一つはアウトドアブームということがあるのだろうが、もう一つ植物や自然との共存というようなナチュラルな思考を本能が求めているのではないだろうか。また健康の事など考えると石油化学による文化はすでに終わったのではないだろうか。ノストラダムスではないが1999年を前に人類が目指していた、科学文明主義的な地球は確かに終わりを迎えたのかも知れない。そして今始まろうとしている、ナチュラルな思考とDo itな思考は原点に帰ると考えられ、ノストラダムスなどの予言かどうかは知らないが、とりあえず20世紀で一区切りと言うことは当たったような気もする。

do_pa.jpg写真
Do パパと言う意味のドゥーパと言う雑誌も出ている。

●環境問題とリサイクル。

 環境問題といっても2つの問題がある。一つは地球環境の汚染の問題であり、もう一つは地球の資源の問題である。一番の問題は資源を燃やして無くしながら、環境を汚染することである。
 木材は育てれば増えるので、その成長時間と使用年数が等しければ無事にサイクルできる。たとえば木造建築の寿命を木の成長と同じに考えればいいのである。しかし、それを早めてなおかつ燃やすとなると回転は悪い方へと向かう。とくにこの汚染の問題は汚さないようにしてもらうしかない。だから、ゴミを出さない事、使えるものは長く使うことが重要なのだ。そこでDIYのノウハウが必要なのである。なぜなら、世の中のすべてのサービスは消費してくれることが前提なのである。
 そこで、世の中のサービスの逆をする事が少しハッピーな方へ近づくかもしれない。その一つがDIYであり、もう一つがリサイクルショップやフリーマーケットである。

●リサイクルショップやフリーマーケットは宝探しだ。

 街にもリサイクルショップが多くなった。以前から事務用のスチール家具などはリサイクルショップがあったが、一般個人向けのものは徹底的に消費文化だった。郊外に大型家具店がどんどんできたし、電気店も多くできた。しかし、あまった家具はどこへいったのか、そう言えば私の所に家具はいらないか、冷蔵庫はいらないかといった話もよく来るようになったし、その内のいくつかはもらったが、我が家の中がせまくなった。欲しくて手に入れるものと突然もらうモノは大きく違う。もらい物なら捨てればいいのかも知れないが、もらった相手の事を思うと捨てにくい。つまり、ただでもらったものは元の持ち主より捨てにくくなる。(まあ、欲しい人がいたのであげたと言えば良いのだが・・・)
 そこで自分の欲しいモノを安く手に入れる方法がリサイクルショップやフリーマーケットである。フリーマーケットはほとんど毎週全国各地のどこかで行われているようなのだが、その情報がないからマニア以外知らないのだ。以前は骨董趣味などの中年や老人のイメージが強かったが、今は若者などがお店ごっこ感覚でたのしんでいる。
 この私もフリーマーケットには縁が無かったのだが、友人がオートバイのレストアに凝っていて、二輪のフリーマーケット(この世界では部品交換会と呼んでいるが)につれていかれたのが始まりだった。二輪のフリーマーケットは基本は中古オートバイや部品などを並べているのだが、ついでに二輪以外の物ももって来て売っている人や、全く二輪に関係ない物を持ってくる人もいます。
 私は趣味と好奇心の幅が広いので何でも探しています。このような所でもアンティーク家具や中古カメラなどおもしろい物が見つかります。また、日曜大工用の電動工具なども結構出てきます。大体プロが使っていたものなのでしっかりしています。このような物でも一度道具をてに入れてみると使いたくなるものです。

furima.jpg写真
これは浜松の大井川の河原で行われた二輪の部品交換会。
このように大きな河の河原で行われることが多い。

3. 健康、豊かさをもとめてアナログ生活の薦めへ


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