Vol.3-1

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2003年最初の落陽

 このアーリー・リタイア・タイムスをやりたくてはじめた、MAGO-NET Timesなのだが、なかなかこのページを書くことができなかった。なにしろ好奇心旺盛なため、目に止まるものから刹那的にはまってしまう。まだ人間ができていないようで物欲に走ってしまうのだ。それもデジタル機器が多い。その反動でアウトドアや田舎暮らし、アーリーリタイアなどということに興味を持つのだが・・・。

 しかし、田舎へ行っても通信回線は引けるか?とか、携帯の電波は届くか?とかを考えてしまうし、どうも孫悟空のようで「デジタルなお釈迦様」から逃げられないのかもしれない。いずれTTTの「そうだ京都いこう!」に書くが、3年ほど前クルマであての無い旅の時でさえ携帯電話とノートPCをインターネットで使い宿を探したりしている。

 ところで今回は、いただいた年賀状ですでにER(アーリーリタイア)を実践してる方に刺激され、早速はじめることにしました。

 その方は伊藤汐路さんご夫婦で、そのメールの一部を紹介しましょう。(一部編集部の編集あり)

 HP楽しく拝見させて頂きました。私は今ERTimesさん仰るところのアーリーリタイヤー(?)と言う生活のようです。

 あまりそういう事を意識したことはありませんでしたが、仕事は私達夫婦はもう充分させてもらったような気持ちでいましたので、夫が早期退職をして東京からほぼ1時間位の神奈川県のはずれの藤野に住むことになった時も、私自身もあまり違和感なく移り住むことができました。

 ただ、完全に今のように引っ越す前から4年くらい別荘(やや大げさですが)として週末毎に通いつづけ、地域の人たちともお付き合いを深めながらでしたので、住み始めても、「こんな筈ではなかった」と思う事もなく毎日を過ごしています。

 新聞も取っていますが最近はほとんど何日かに一度目を通す位ですし、テレビはもうほとんど見ることもありません。

FMなどを聞いたり、好きな本を読んだり散歩をしたりして過ごしていますが、それ程退屈するという事もありません。夫はもうほとんど畑仕事や庭仕事それに勉強(韓国の)したりしています。

私は週に1、2度東京に行って友達に会ったり、展覧会を見たりして時々都会生活も楽しんでいます。

と、いうわけで伊藤汐路さんご夫婦は神奈川県の藤野にお住まいで、以前は東京でスタイリストをしていらっしゃいました。ご主人は元雑誌編集者だったそうです。数年前の年賀状で藤野に移った話を知り、うらやましいな〜と思っていました。

 この藤野にはアーチストが集まっており、その紹介などを伊藤さんは趣味で、住んでいる藤野のアートを中心にしたサイト<芸術の小径>を開設しておられます。

http://komichi.loops.jp/

さすが元は広告業界の方ですから、クォリティの高いHPです。(それに比べ当サイトは凝ったことができない、紺屋の白袴です!?)

 この藤野の方々の生活自身にも興味があります。みんなER(アーリーリタイア)のなのかなと思うのですが・・・。

 ERは若い人でも従来のサラリーマン中心の生活基盤からの脱出と考えると、若いアーチストもいて良いといます。

この藤野の詳細は伊藤さんのサイトで味わってみてください。冬の雪景色の写真など素敵です。今年のお正月もそんな具合だったのではないでしょうか。

 また、伊藤さんからのメールで

 こちら藤野は山ばかりで、横浜育ちの私は湘南が懐かしく、私の学生時代の友達がたくさん逗子や鎌倉に住んでおりますので以前はよく遊びましたが、藤野に引っ込んでからは湘南はずんずん遠くなる一方で、湘南の情報もこれから豊富になることでしょう。
 たびたび行けなくともそういうHPから海の匂いを感じられたらと願っております。

というようなメールをいただき、私の方からは「海」の匂いを届けたいと思います。

 さて、今年の元旦も我が家に親戚が集まったのですが、おせちも食べて昼をすぎ、天気がよくなったので、海辺の隠れ家へ行ってみることにしました。車で1時間ほどでその場所に着きました。
 浜辺のすぐ脇なのですが、この日は風も無く、波も無く、とても穏やかな海でした。冬の海辺は強い西風によって波は高いし、砂が吹き付ける過酷な条件です。
 実は海辺の生活に憧れてはみても365日住むには結構つらいのです。ですから湘南の高台の家は以外に売り物が出るのです。何年かすると疲れちゃうようです。しかし、これはオートバイやオープンカーに乗った人には分かるのですが、多きなリスクより、小さな感動がまされば価値があるという典型です。

 お馬鹿な私はいろいろと無駄な投資をしてきました。イギリスのオープンカーの場合は夏はエンジン熱で熱い室内。エンジンはオーバーヒートして、人もオーバーヒートする。70年代のエアコンなど無い時代でしたから、木陰の道端に車を留めて何食わぬ顔をして時間をつぶすのです。一度、北鎌倉駅前の道で渋滞になり、留めていたところ、後ろから同じクルマが留まりました。お互いに挨拶を交わして話しをしていたら、同じ悩みで、このクルマの先輩は「このように時間をみてはクルマを留めて乗る」のだと、教えてくれました。まあ、これがスローライフというものかも知れません。

 話しはERTに戻りますが、海辺の生活は前回にリンクしてあったHP「海辺の暮らし日記」にもあるようにいくつもの苦痛があります。しかし、たったひとつの感動で消えてしまうのも確かです。海に落ちる夕日に、飽きない波の動きなど、誰もが思いつくでしょう。

 しかし、ホントに海のすぐそばで眠ってみると波の高い時などは「ドドドーン」と小太鼓の連続で、まるで祭りの中で眠るようです。これは体験してみなければわかりません。そして夏場の夜には観光客のバカタレが夜中でも花火を打ち上げるのです。

 海辺のお薦めは、人のいない時期です。冬場の人気のない時期は水もきれいで浜辺もきれいです。人気の無い浜辺も良いですね。(逆説的に)

 さて、この隠れ家は人気の無い浜辺で季節も冬。そして元旦ときてますから、人はいなくて、すっかりプライベートな海です。

 お雑煮もおせちも食べた後なのですが、隠れ家に着くなり、すぐに炭に火をおこし四角い七輪を使って簡単なバーベキューセットをします。金属性のものが安く売っていますが、この海辺の隠れ家ではすぐに錆びそうなので、この焼き物の七輪にしました。

 その上に串に刺した焼き鳥をのせて、新年早々の焼き鳥屋の開業です。陽が沈むまではテラスですごせますが、さすがに陽が沈むとムードも一気に寒々とします。ここでお開きとなりました。
 う〜ん。考えてみたら今年は未年だったのだから、ジンギスカンにしても良かったな。なんて思う日でありした。

 このようなざっくばらんな海辺の話しは、これから少しずつ進めていこうと思います。今回は2003年最初の落日をお見せして終わりといたします。

DASH! TSU村のアロハオエへつづく
 Editor in chief : Acchio F. Magonotti   Copyright : MAGO-NET 2002