Vol.2

Early Retire Times トップに戻る

Back Nomber

海辺の生活とかに憧れてみる

 田舎生活のページでも書いたが、田舎生活やリゾート生活の雑誌で紹介される内容は圧倒的に山の生活が多い。それは物件として日本では海沿いの土地が少なく漁業関係かリゾート関係が押さえていることもあるかも知れないが、大半の人が憧れる「海辺の生活」とはどのようなものだろうか?
 日本で海辺の生活をしている人を考えてみれば、最初に漁業をしている人を思いうかべるだろう。次に海辺で民宿や旅館をしている人。この2者の場合ともに魚貝類を商品とするための「生きるための仕事場」である。
 次に釣り船屋やダイビングやサーフショップなどマリーンスポーツ屋さんがいる。この場合、「海という場所を利用する仕事場」である。しかし我々が憧れているのは「遊び場」ではないだろうか。つまりリゾートとしての海辺であり、真剣に海の鼓動や風、塩などを意識していないのではないか。だからこそ、そのなかなかできない体験に対して憧れをもつのではないか。さあ、それでは実際に体験してみるとどうなのだろうか?もしかしたら、その辺に海辺の生活者の少ない理由があるのかもしれない。
 「海の生活、山の生活」と言う雑誌がでている。また「、島の生活」みたいな物もある。
 最近では映画で「海辺の家」というのがあった。それから「海辺のカフカ」と言う本も出ている。どちらも私はまだ見ていないのだが「海辺」というフレーズに心が踊るのだが、あなたはどうだろうか?映画の場合は実際に海辺の物件だから「海辺の家」なのだが、意味を込めて「海辺」を使う事も多い。それは「豊かなこと」や「「寂しいこと」とどちらもある。先日終了したTV北の国からで海辺の「番屋」に住んでいたが、ちょっとうらやましい気もした。


映画「海辺の家」より

 さて、具体的な話になるが、もしも「海辺の家」に住めたとして、あなたは仕事をどうするか?近くでできる仕事として、漁師や旅館の仕事やマリンスポーツの仕事をするか?海辺のレストランで仕事をするか?
 この際に重要なことは海の近くで仕事をするということだ。あなたは仕事を離れたくて「海辺」を考えていないか?
つまり仕事から離れたくて海に憧れているなら、この選択では無い。そう考えると海辺の別荘生活と考えた方が現実的だ。もう一つは「海辺の住宅」から都心へ通勤するという生活だ。これがいわゆる「湘南生活」で連想することだろう。昔の湘南は別荘地だったわけで、通勤時間をかけた別荘生活ともいえるわけだ。

 それでは、「海辺の家」のイメージの条件はなんであろう。
1.海の前である事・・・・・・オーシャンフロント
2.海の見える事・・・・・・・オーシャンビュー
3.海の近くであること・・・・シーサイド
4.浜の近くであること・・・・ビーチサイド
5.浜の上であること・・・・・オンザビーチ

 不動産物件では窓の一部からでも海が見えれば「オーシャンビュー」と表示する。それで価格も上がるわけだ。このただ見えるだけでも海辺から50mも500mも5kmも見えることは見えるのだ。それでも「おお・・・」と思うのはなぜだろう?私が考えるには「行き着く所」を意識できると安心するのではないかと思うのだ。つまりゴールが見えるうれしさではないかと思ったのだがどうだろう。
 また、海面の光の反射が脳に何かの刺激を与えてくれるのかもしれないし、海に浮かぶ船がロマンを呼ぶのかもしれない。しかし、海から60mの物件でも海の見えないものもいっぱいあります。釣り好きやサーファーで海へ行く方であればこれでOKですが、多くの人は「海の見える生活」を「海辺の生活」と考えているのではないでしょうか。たとえばハワイのホテル泊まるとして、海が見えるか見えないかは大きな違いといえるだろう。

 このように考えてみると憧れている「海辺の生活」とはまずは「海の見える生活」といえるのだろうか?
そのうちに海の幸を取ることや海辺の散策などの体験を経て「海が見え無くても、海のそばの生活」となるのかもしれない。しかし、そこまでいくには「海辺の生活」の苦労話を知った上でないとできないだろう。そのような話はなかなか聞けない。だから憧れのリゾートイメージだけが増幅していくのだろう。この話はこれから始まる。
 今回、ERTページの左のコンテンツにインターネット上で「海辺の暮らし」や「海辺の生活」をタイトルにしていたHPにリンクを貼っておいた。それらをしばらく見たいただきたい。

つづく

 余談ですが、

新井満氏の書籍で「海辺の生活」というのがあり、思わず買ったのですが、読んでみるとタイトルでイメージした物とは大違いでした。
 この言葉の強さを実感しました。

 Editor in chief : Acchio F. Magonotti   Copyright : MAGO-NET 2002