No.5-1

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海辺のペンキ塗り
1.海辺の錆び落とし。

 昨日、ERTに「海辺の生活!?」を書いて海辺の錆(サビ)のすごさと、なかなか、ペンキ塗りができないコトを書いたのだが、本日やっと天気になった。このように雲一つない青空にまぶしいペイントの白。左下に見えるのが問題の螺旋階段だ。


●左からシート、ツナギ、錆止め材、ペイント、シンナー、その他、入れ物。
 このDMTは自分でやることを私の体験談で紹介していこうというものなのですが、とりあえず写真のような道具を買っておきました。このような作業を、しはじめて一番嫌なことは作業中に道具や材料が無くて作業が止まることだ。

 とはいえ、私はあまり家のことなどしない人種だったので、ホントによく分からない。まあ、ペンキ塗りはしたことあっても、今回はかなりの錆び落としが必要だし、海辺のだ。どんなに手強いかわからない。

 螺旋階段をしたから見たところだが、この作業をするときは足場がないじゃないか、どうしようか。この写真で分かるように屋上の手すりは木製にしていて良かったとつくづく思う。また、海辺に白は似合うのだが、が出るととてもサビシイ。しかし、錆がすぐ分かると言うのは錆はシグナルをだしているのだ。だから、海辺の家の手すりには赤や茶色を選んではいけないのだ。

 今回、錆び落としをしてみて分かったのは「錆」をいやがるのではなく、共生しなければいけないのだとわかった。とにかく、錆は止まらないのだ。生き物なのだ
 この階段が永久に無くならない必要はないのだ。自分の人生の中で共に年をとり年輪を刻む、鉄にとってはそれが人生なのだ・・・と、錆という垢をゴシゴシ落としている時にこのような感情を感じたのだ。

 葛飾北斎なら「赤錆び富士」とでもなりそうな味わいのある写真にはなったが、一年前は真っ白の手するだったのだ。
 さて、まずは手すりの錆び落としだ。スクレパーという金属のヘラでゴリゴリごしごしと削ってみる。
 ひどいところはポリポリとカサブタのように剥がれ、以外と快感を感じる作業なのである。一カ所はがれるとポリポリと剥がれてしまうのかと思ったが、以外にしっかりとついているところもある。しかし、無理に剥がしてみるとその下には錆の兆候があったりする。つまり、ペンキの下が錆びれば、すぐ剥がれるわけではなくて、少しは頑張るのだ。

 それと錆びる面の方向が観察できるのもおもしろい。このように下面はやはり錆びやすい。また、溶接部は凹凸があり錆びの巣になりやすそうだ。この写真の部分はペンキは簡単に剥がれてしまったが、下地の金属が錆びていないところも多い。上の方のペンキはまだしっかりとくっついているので、前の塗装の濃度が違うのかもしれない。しかし今回はたっぷりと錆止め剤をぬってあげることにした。

 この作業をしていて、錆の出ていない所にスクレパーを当てるのに気が引けたのだが、この経験で軽く全ての所にスクレパーで引っ掻いてみても、しっかりしたところは表面の幕面が剥がれる程度で平気なのだ。だから、このようにしてすでに弱い部分は剥がして、新たに塗装をして行くことがメンテナンスなのだとわかった。

 さて、いよいよ階段の下面のペンキを剥がす。平らな板だから簡単だと思われたのだが、補強の金属などがあり以外にやりにくい。また、剥がした錆とペンキが顔に落ちてきて身体中が汚れる。最初の写真にあるように作業用(紙製)ツナギを買っておいてよかった。これはあとあと塗装をする時にも助かるはずだ。この階段の下面が建物を遠目で見たときに一番、錆が目立つのでしっかりやらざるをえない。

 今度は、階段の上面なのだが、これがまた難題で下の写真のように凹凸が有るのだ。とりあえずスクレパーで剥がし始めたのだが、いつになったら終わるか分からない作業になった。

 しかし、先ほどの錆の習性が分かり始めたので、まずは塗装面に引っ掻くようなことをすれば弱いところは剥がれるということだ。そこで、ドリルに付けたワイヤーブラシを使うことにした。手すりなどには手で持って使うワイヤーブラシと紙ヤスリを使ったが、今回はグルグリ回して剥がすのだ。

 ああ、鉄のゲイジツ家のクマさんのようにこの鉄のかたまりとの格闘が続く。

第2回 錆の芽が咲いた。
(につづく)
 Editor in chief : Acchio F. Magonotti   Copyright : MAGO-NET 2003