No.1-2

Do it Myself Times トップに戻る

Back Nomber

日曜大工にはまる!

第2話 たかが棚、されど棚

 このDMTの始めは日曜大工の話を始めるつもりだった。その後、例の海辺のメンテナンス「ペンキ塗り」が長くなってしまったが、本来は電動工具を使った大工仕事の話を書きたかったのだ。それはこのページの第1回に書いたように電動工具のおもしろさにあるのだ。あれらの道具を使って昨年から、階段下の物置や木製フェンスなど結構本格的な仕事をした。その話が書けないまま、TVのリニューアル番組の匠のアイデアや収納術などを見ながら、まずは自分の家の混乱を整理しようと思った。
 最近一番気になるのは玄関ホールに置かれた荷物が片づかないかというものだった。その時、その荷物の中身を確認するより前にどこに収納したらよいかと考えた。玄関ホールのすぐ脇にトイレがある。トイレは洗面台もあり一畳のサイズである。水タンクの上の空間はたっぷり空中である。そこでここに棚をつくることにした。


材料はこれだ!

 最近はホームセンターと言われるお店が沢山できた。そしてこれらの店に絶対あるのが、SPF材と言われる、2x4の材木である。特に長さ1820mmx幅90mmx厚さ38mmほどの板材である。このまま柱にもテラスの床材にもなる。こんな材木、昔なら1本1000円以上はしたはずだ。それが現在では300円もかからないのだ。表面の加工もキレイでこのまま簡単に棚が作れるのだ。失敗してももったいないと思わないですむ。以前に物置を造った時はこの材木を30本位切り刻んだ。そして、電動ドライバーで何十本のネジを打った。実はこの時に下記の道具のすごさを知ったのである。
 それが、次の3つの道具だ。

 
  1. 電動卓上丸鋸盤(とにかく材木をクッキングカッターのように切ってくれる)
  2. 電動ドライバー(ピストルの弾丸の容量でネジを打つ)
  3. コースレッド(長さ6〜7cmのネジなら一発で密着できる。何百本入りで売っている。)
  

すでに10年ほどこの空間はあった。
角はネジ一本、全部で8本の簡単仕上げ。

 最近のリフォーム番組をみると木材を使ったものが多い。昔は高い材料であったが、輸入材のおかげで驚くほど安く本物の木材が使える。下手なデコラの本棚やベニヤのカラーボックスで棚を作るより見た目も良いし、何しろ加工がしやすいし、サイズをぴったり合わせることが出来るのだ。また、金属製の棚などはどうしても規定サイズしかなく、自分の家のサイズにあと数センチや数ミリ単位で「帯に短し、襷に長し」になる事が多く、いらいらがまた増えるのだ。
 TVのリフォーム番組で気持ちいいのは完全にオーダーメイドした寸法になっているからだ。そこでまずは加工してぴったりにつくる事を肝に命ずる必要がある。
 今回この場所に棚を作るにあたって、頭上に物置が出来れば良いということとそのモノを隠すためにカーテンでも下げれば良いだろうという簡単な発送である。
 そこで、高さ1820mmの柱4本をたて、上部に桁を通せば良いだろうと言う簡単なものだ。奥の壁から何センチの奥行きにするか少し考えたが、約30cmくらいにすることにした。そこで何も考えず、奥行きの桁として30cmの木っ端を作る。1820mmの木を30cmずつ、6本をカットする。この時に先に30cmずつ印を付けてはいけない。
なぜなら、ノコギリの歯の厚み分があるので、一つ切ってはその切り口からまた30cmの位置を探す。それを繰り返して6本切だす。残る材木は1cmくらいになる。最初は奥に立てる柱の向きを広い面を正面に考えていたのだが左のタンクの脇にパイプがあることに気づき細い方で差し込むしかなくなった。そこで、30cmの木っ端では少し寸法が足りなくなったのだが、とにかく半分づつでもくっつっけば良いと上部と下部にだけ無理矢理つけてしまった。

 どうせ真剣に見るような場所ではないのだ。そして上部にだけ 左右を繋いだ。この際もキチンとした寸法で材木はカットしたのだが、下部には出っ張りが合ったため上部で隙間ができて揺れてしまうのだ。そこで上部の桁は左右に広げてむりやり揺れないように取り付けた。この上の段に荷物を乗せるのは当たり前だが、その下に棚が欲しくなったら、木材を打ち付ければ簡単に棚が増やせる。
 とにかく、既製品の棚はスペースには収まりにくいし、追加の棚も増やしにくい。しかし、木材の場合は簡単なのである。
 今回はこの簡単な棚であったが、これだけでも余っていたスペースを有効活用できるのだ。また、木の臭いもいい感じだし寂しかった壁もにぎやかになり飾ってあった写真も存在感が出てきた。まあ、この写真を見ることが出来るのは男性だけなのだが・・・。この棚はほぼ1時間で出来た簡単なものであったが、このようにDIYで自宅を機能的にしていこうと思った次第である。
 実はこの工事の前にクロス張りの壁に洋服を掛ける為の丸い棒を手摺りのパーツを使って付けたのだが、この時に壁の中の柱を見つけるのに苦労したのだ。次回は壁の中を予想する道具を紹介したいと思う。
 最後に、始めに書いた玄関ホールの荷物をこの棚に乗せようと思い段ボールを開いてみたら、なんと自分の部屋に持って行くべき書類や資料が入っていたのだ。結局この棚の上にはそれ以外に出ていた空き袋の入った束を上げるに至った。こんなに丈夫でなくても良いのであった。

ちなみに、かかった費用は300円x6本で1,800円ほどだった。
第3話 被破壊検査で壁の中をみる。・・・つづく
 Editor in chief : Acchio F. Magonotti   Copyright : MAGO-NET 2003