大きな古時計・・
この歌が流行りましたね。
MIDIで大きな古時計を見つけてから
どうしてもあっぷしたかったんですけどね
それでコツコツと一枚書こうと思ったり。

この古時計・・
どうやら検索をかけてみたところ
100年ではなく90年が正解みたいですね。
歌にするときに90年という言葉が悪かったとか。
まぁそれで10年も長生きしちゃいましたね。

それに大きな古時計は続編があったとのこと。

私は子供の頃から、この歌の寂しい歌詞に
泣いちゃう子供でした。
みなさんはいかがですか?


そして平井堅さんがCDを出し
うちの子供はこの「大きな古時計」を
欲しがりました。
そこで「大きな古時計」という名前だったと
知ったんですけど・・
「大きなノッポの古時計」だと
信じていたんですよ
恥ずかしい勘違いですよね・・・・

CDを買ってなんていうのは
初めてのことでした。

車に大事そうに持ちこみ、
「CDをかけて」って言いました。

イヤだな・・やめて欲しいな・・・
これが正直な私の心だったり。

チビはCDをかけて歌詞を手に持ち
歌いだしました。

私にも歌えと言うので一緒に声を合わせて
歌いながら歌っていましたよ。

『つぶやき』を読んだ方だったら
この日にサヤがつぶやいていたので
分かっているでしょうけど。




♪真夜中に ベルがなった
おじいさんの 時計

お別れのときがきたのを
皆におしえたのさ

天国にのぼるおじいさん
時計とも おわかれ

今はもう動かない・・その時計♪


ココ・・歌えませんでした。
この瞬間父上の息が止まる
あの瞬間を思い出さずにいられなかった。

チビの声がこのフレーズにきた瞬間
ほんの少しだけ高く・・そしてキレイな声になり
サヤはますます涙が出ました。

泣いてるのを気がつかれないように
そっと運転席の右側を向いて
チビの歌声に耳をかたむけていた。

チビにとって・・
父上は『おじいちゃん』であり
『父』でもあったから・・・・・。
チビは父上を『グラ』と呼び
たくさんの時を共に過ごしていた。
父上にとってサヤとチビがこの世の中で
唯一の血筋だった事もあり
また増えた血筋に大喜びをし
チビの為なら、チビの将来のためならと
全てをなげうって父親役までもこなしていた。
そんな二人だったから・・・。

どんな気持ちでこの歌を歌っていたのでしょうか?
やはり・・私と同じで
あの日のあの朝を思い出しながらも
歌いつづけたのだろうか?

小学生のチビにとって・・
あの朝は多分・・何よりも悲しい朝だったはず
チビは声も出さずに・・
『グラ・・グラ・・』と手をなぜていた朝。
子供でも、声を殺して泣くものなんだ・・と
サヤはチビをだきしめていました。

サヤにとって『大きな古時計』には
どうしても、まだ思い出に変えることの出来ない
父上の事につながってしまいます。

女の子はファザコンって言いますが
全くです
サヤは完璧にファザコンでしたしね
父上とは仲良し親子できてましたから。
実際は『パパ』って呼んでいたし・・・
サヤに彼氏が出来たら連れて来いといいつつ
いい顔なんてした事だって無かった。
結婚式には絶対に泣かないっていいはって
花束贈呈まで断られちゃったり。
きっとそんな事されたら泣いちゃったんだろうな。
大人になってるのに
サヤが夜お友だちとお出かけすると
何かあったらと心配して寝ずにまっていた。
だけどね・・
サヤはいつも「何で起きてるのよ」なんて
小憎たらしい事を言ってしまったり。


そう、100年だろうが90年だろうが
ずっとずっと長生きしてくれるもののと
思っていたのに。

古時計のおじいさんが
とても羨ましい・・・・・・
うちの父上は・・どうして54歳で
天国に登らなくてはいけなかったのだろうか?

悲しいというより悔しいのかもしれない。

チビが言いました。
夕方一人になってしまって
焦って学校から帰るときに・・
グラの声が聞こえるんだよって。
聞こえない?って。

サヤには残念ながら聞こえないけれど
チビにだけはパパの声が聞こえてるのかも
しれません・・
そっと黙っていつも見守っていてくれてると
信じたい・・・。

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(注:.Mago-Net Times)