1998.6.23 再更新版
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第5話 モバイル・コンピュータ探し

 PDAでの限界を感じたので、いよいよノート型コンピュータでモバイルに適した条件を考えてみることにした。まずは大きさと重量である。それを検討するためにはどのような使い方をするのかを考えてみる。
 一番多いのは通勤時、次が社内移動時、それと出張時、最後に遊びで出かけた時(それでも仕事が気になる人)といったところかと思われる。そんな中で一番しんどいのが通勤時だ。毎日往復2時間ほどのことを考えると軽いにこしたことはない。
 それではどの位の重さなら耐えられるだろう。少年マガジンなどの雑誌が約1kgだという。マンガを読む代わりに持つならこの位でも良いであろう。また、普段から色々と鞄に物が入っている人の場合(私がそうである)その総重量を考慮すべきだ。またノートパソコンが中身の代わりになれば、たとえばアナログのシステム手帳の代わりになれば、その重さの代わりになる。そこで私の鞄の重さを量って見た。そして現在より軽くすることを目標とした。

<私の鞄と重量>

私の鞄

最低必要な物の重量
鞄全体
5,000g

雑誌を含めると

左記の表のように鞄の中身は2〜3kgあるようです。そこでPCの目標を設定しました。

鞄本体
2,000g

中身を抜いて

私の鞄の中身

PC目標重量
1,485g
システム手帳
760g

B6 MAGO-NOTE

左のの機能をPCに集約するとして
PwerZaurus
460g

カメラ装着時
(離脱時:320g)

ノートPC
1,000g位
バッテリ予備
60g

PwerZaurus用

予備バッテリー
左記の周辺機器の扱いをどう考えるか?今後の課題である。
FLASHメモリ
60g

Type II 1枚

拡張ポート
Wiz 800
145g

ACアダプター
単行本
200g

カッパブックスなど

単行本
200g
雑誌
500g

雑誌
500g
その他
300g

その他
300g
合計
2,490g

合計
2,100g
 上の表をごらんのように、鞄全体では5Kgほどになる。その中で情報検索用として持ち歩いている物(システム手帳など)の重さは約1.5kgである。この重さまでのパソコンなら、現状と変わらないので最初の目標とする。
 そこでまず初めにノート・パソコンの重量を基準に選択してみよう。下の表には現在候補になるべき性能のマシーンを上げてみた。

 そこでノート・パソコンの<大きさと重量>を検討してみよう
ノート・パソコンのサイズはA4をノート・パソコンと呼び、B5をサブノート・パソコンと呼んでいる。そしてA5サイズ以下をミニノート・パソコンと呼び分けている。それ以下はパームトップとかPDAと呼んでいる。
 それらの中からサブノート以下で重量が1.5kgを下回るものを候補とした。しかしMacに関しては一番小さなものではPowerBook 2400しか無いため2kgもあるが取りあげた。しかし2kgは一時代前と言わざるをえない。基本的にWindowsまたはMacOSの動く物とする。

(A6の2機種は小さいマシンの見本例です。)
サイズ
寸法
製品名
画面サイズ
重量(g)
備考
A6
161 x 90 x 23

PowerZaurus

320 x 240
320
カメラ付は460g

158 x 113 x 33

ParmTop 110

640 x 480
715
すでに絶版
A5
210 x 141 x 28.5

Mobio NX

640 x 480
800
VGA画面

210 x 115 x 34.0

Libretto 70

640 x 480
850

210 x 132 x 35.0

Libretto 100

800 x 480
750
ワイドSVGA

225 x 172 x 36.0

Let's Note mini

800 x 600
1,000
SVGA画面

235 x 170 x 35.0

AMiTY CN model 2

800 x 600
1,100
8.4DFActive
B5
255 x 192 x 36.0

Let's Note

800 x 600
1,390
10.4インチ

259 x 208 x 23.9

VAIO 505

800 x 600
1,350
6/1
264 x 211 x 25.0

LaVie NX

800 x 600
1,250
6/6
259 x 212 x 21.2

Mebius PJ

800 x 600
1,370
11.3インチ

266 x 213 x 47.0

PowerBook 2400

800 x 600
1,980
10.4インチ
※製品名をクリックすれば各社の製品ページへリンクします。
 Windowsのマシンだと、かなりの機種で1.5kg以下のものが出ている。重量だけなら表の上位の物を選べば良いわけだが、それだけではなくて、どのような性能やポイントで選べば良いのか考えてみた。まず、気のなるのは画面のサイズである。
 Windowsでの最低限がVGAといわれる640 x 480ピクセルであるが、現在Windowsのソフト開発もホームページの開発もSVGAといわれる800 x 600ピクセルが標準になりつつある。それを考えると現在ではA5ミニ・ノートの中でも大きめの物でないとだめである。すると最低の重量でも1kgである。Libretto 100は画面の横幅のみ800ピクセルになっているが要検討である。しかしまずはフルサイズのSVGAで検討してみよう。
 現状ではパナソニックのLet's Note mini が一番小さい。今年の頭に登場したばかりだが、6月19日に最新型が登場しCPUスピードがライバルの三菱AMIityなどと同じ166MHzになり、また拡張ポートも今後の基準になるUSBポートを備えた。
 重量とサイズから考えるとこの2機種あたりが候補になる。2種の違いはポインティング・デバイスだ。Let's Note miniが独自開発の光学式トラックボールで三菱AMIityはIBMのThink Padと同じTrackPoint IIIという定評のある物だ。また、三菱の液晶モニターはDFActive液晶と言って明るい所でも見やすい表面に艶があり、まるで写真が貼ってあるような感じのユニークな物だ。

それでは<CPUスピードやバッテリー性能>を検討してみよう。
 先の2機種で考えてみると、最小バッテリーではLet's Note miniが2.5時間(2時間30分?)で三菱AMIityが1.8時間(1時間48分?)で、その差は42分である。AMIityの予備バッテリーの大容量バッテリーは700gもある。通勤時であれば1時間半も持てば充分か?と思われる。しかし三菱AMIityは拡張スロットが背面に付いている。それにたいしてLet's Note miniは大容量バッテリーは300g、拡張用I/Oボックスは200gである。どちらも合計すると三菱AMIityが1,800g、Let's Note miniは1,500gとなる。モバイル状態で本体のみを持ち歩くならLet's Note miniが100g軽いのであるが、出先でプレゼンテーションをするなどで外部モニター出力をするような場合やプリントをしたりと言う場合は外部ポート用I/Oボックスが必要となり1,200gなってしまう。しかしポート内蔵の三菱AMIityは1,100gである。このあたりは一長一短である。この場合どちらの機種も別にAC電源200g程も必要となるだろうが。

サイズ
CPU&スピード
製品名
ソフト
OS
バッテリー時間
A6
日立 30MHz

PowerZaurus

内蔵
専用
8時間
A5
Pentium 120

Mobio NX

内蔵
Win95
2.5/5.0

Pentium 120

Libretto 70

内蔵
Win95
2〜3/5.4

Pentium 166

Libretto 100

内蔵
Win95
2.0/4.0
候補
Pentium 166

Let's Note mini

別売
Win95
2.5
候補
Pentium 166

三菱AMiTY CN model 2

内蔵
Win95
1.8
B5
Pentium 230

VAIO 505

別売
Win95
1.5〜3

Pentium 200

LaVie NX

別売
Win95
2.1〜8.4

Pentium 230

Mebius PJ

別売
Win95
2.5

Pentium 200

Let's Note

別売
Win95
バッテリー2個で3.3h

PowerPC/240

PowerBook 2400

クラリス
Mac OS
2〜4
(バッテリー時間の「/」後は大量バッテリー時です。)

※製品名をクリックすれば各社の製品ページへリンクします。


パナソニック Let's Note mini  


三菱AMiTY CN model 2

 上記の2機種でLet's Note Miniは昨年末にバッテリー時間の最長性能や、より小さなサイズを目指したA5ノートである。そして先頃、新型が登場しCPUスピードも166MHz、USBポートの装備をし、三菱AMiTYと同等のスペックになった。

 以上のことから、画面サイズを気にせず、軽さを中心にするなら、東芝LibrettoかNECのMobio NXしかない。
 これからを考えて、SVGA 800 x 600ピクセルのマシンを選ぶなら1kg前後のA5ミニ・ノートでありこの場合、予備バッテリーや拡張ポートや拡張ベイと言われるパーツの事も考慮に入れる必要がある。
 また、B5やA4ノートで競い合っている薄型ノートの場合、その性格のためほとんどのポインティング・デバイスをトラックパッドにしている。しかし、このトラックパッドの感触がいまいちでストレスを感じるのだ。話題のVAIOノートのトラックパッドが以外に評判が悪いのだ。また、薄型の場合キータッチも犠牲になることが多い。

そこでノートパソコンの選択ポイントをあげてみよう。

1.重量        (本体、バッテリー、拡張ベイ、AC電源など)
2.液晶画面      (SVGA 800 x 600以上)
3.バッテリー時間  (内蔵バッテリー、大容量バッテリー)
4.キータッチ    (キーピッチ、キーストローク)
5.ポインティング・デバイス (トラックパッド、スティック式、トラックボール式)

など、各人の好みがあるので、現物を触って決めた方がいいだろう。

次に理想の条件だ。

1.重量:700グラム〜1000グラム以内
2.液晶画面のピクセル数:800 x 600以上
3.電池使用時間:3時間(内蔵のみで)〜8時間(追加バッテリー時)

上記の条件に近いものでは東芝のリブレットやNECのMobioがある。問題は液晶画面サイズだが、現在は東芝Libretto 100の液晶画面の横幅が800 x 縦480ピクセルになった。この画面の縦をもう25%を増やす努力をしてほしい。そのために本体のサイズが縦150mm(現在は132mm)になるが、210 x 150 x 35というサイズは、まさにA5サイズなのだ。(A5サイズとは210 x 150mm)これが理想だとしたら、Let's Note Miniはほぼ1周り大きい。


さあ、Windows 98の登場に合わせて、新製品合戦が始まるぞ。

 

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